塾長バトンコラム
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第22回 開成教育セミナー石橋駅前教室 教室長 宇田佳史先生
開成教育セミナー石橋駅前教室 教室長 宇田佳史先生
プロフィール
1969年 大阪生まれ
1988年 大阪府立天王寺高等学校卒業
1994年 神戸大学大学院文学研究科修了
2004年 株式会社成学社入社
「もっと伸びる、信頼の指導」をモットーとする「開成教育セミナー」クラス指導部教員として、
大阪府第1学区の教室を中心に小・中学生の学習指導・受験指導にあたっている。
担当教科は国語・社会。
2007年より開成教育セミナー石橋駅前教室の教室長を務める。
希望は学びの中にある

人生で最も目ざましい変化を経験する時期にある子どもたちと日々接しながら、彼らの大きな成長のドラマに立ち会うことができるのは、この仕事で最もすばらしい体験の一つです。「先生、○○点上がったで!」興奮して教務室にかけこんでくる子どもや、「合格…(聞き取れない)…○△×!」電話の向こうでの言葉にならない声……。成功も失敗も、喜びも涙もひっくるめて、教室ではいつもドラマが生まれています。

そんな子どもたちの姿が感動的なのは、それが能力や結果のよしあしではなく、「できるようになりたい」「成長したい」「もっと評価されたい」というひたむきな思いの結晶した、子どもたち自身の大きな変化の結果であるからです。それと同時に、教える側にいる私たちも、成長し、変化してゆく可能性という希望を、彼らから与えられていることに気づくのです。

教育を、「育てる/育つ」という、学ぶ主体を中心とした視点からみたとき、エデュカーレというラテン語の原義が示すように、外部環境にたえず反応しながら潜在する力や性質を「外に引き出し」発現させてゆく、つまり、「学ぶ主体」そのものを更新して新しいものにつくりかえていく、創発的な作用を認めることができます。

新たな知識や理解を獲得するたびに、世界の見方が変わり、考え方や行動原理も劇的に変わっていく。そのようにダイナミックに自己を創造していく過程も、まちがいなく教育の一部なのです。

今、子どもたちをとりまく状況は決して明るいものではありません。私たちの生存を支える自然や社会の屋台骨は大きく揺らいでいます。そのような時代を、これから未来に向けて生きてゆかねばならない子どもたちに、何を残してやることができるのか。ご家庭が教育によせる強い関心は、そのような切実な思いに根差したものであるかと思います。

学校や入試においてテストの点数を上げ、偏差値を上げ、通知表を上げる。そして「合格」という結果をかちとっていただくことで、子どもたちやご家庭に大きな喜びと満足を感じていただく。ここに塾という教育組織の最大の存在理由があることは論を待ちません。

しかし、私たちが、ご家庭の深い思いに対してお応えできることは、そこで終わるものではないのではないか。子どもたちが学び、成長する中で、人間が本来もっている生きることの可能性や希望を内側から見いだしてゆく、そういったことのお手伝いが、私たちにはできるのではないか――そんな思いを胸に、私たちは今日も教室に向かいます。
開成教育セミナー